Don't let me go, Prince!




 弥生さんの丁寧な愛撫で乱れる私の姿を、彼は満足気に見てる。暗闇の中でもはっきりと感じるその視線だけで……彼は私の全てを暴いてしまっているようで。

 ショーツも彼の手によって脱がされて、既に感じてしまって愛液で溢れる場所を弄られる。

「あっ……そこっ、やあっ……!弥生さん、私……もうっ……!」

 彼の指で尖りを濡らされて、指を往復されればあっという間に達してしまう。

 呆気なく彼の指でイかされた後、私は恥ずかしくて彼の肩に腕を回してしがみ付いた。
 彼の素肌触れた瞬間に感じた違和感。

「弥生さん……これって……?」

 彼の肌にもう一度触れると、その感触がはっきりとわかる。なぜ彼の肌はこんなに……?

「……今は何も聞かないでください。この時間は渚に集中していたい。」

 そう言った彼が、少し強引に私の中へと入ってくる。十分に濡らされたその場所は、彼を抵抗なく受け入れ私に快感をもたらす。

「あっ、待って……あっ、あっ……今日は、手加減してくれるっ……て。」

 この前よりも激しく彼に揺らされて、とても彼に何かを聞ける状態ではなくて……
 きっと彼は私に問いかける余裕を与えたくなかったのだろう。

 ____コレも貴方が私に隠してる秘密のうちの一つなのね?

 その夜、弥生さんは何度も私を求め私は彼の望むままに応えた。
 抱き合う事で弥生さんが少しでも癒されるのならば、何度でも肌を寄せ合えばいい。

 貴方が全てを脱ぎ捨ててられる日を、私は待つことしか出来ないけれど……それでもいつか素肌で抱き合いたいから。

 弥生さんの肌にあるいくつかの凹凸に触れて、彼に激しく抱かれながら……彼の傷が心だけでは無い事を知らされた夜だった。



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