ルミナス~双子の王女と7人の騎士団長~
右目に涙ぼくろのある瞳は、私ではなく先程出来上がったバノフィーパイを映している。
「これ、あんたが作ったの?」
「そうだけど。
これから食べるところ。
時間があるならあんたも一緒に食べる?」
「え…いいの?」
頷きながら彼にフォークを差し出すと、目を輝かせながらまずパイ生地の上に乗っていたクリームを口にする。
「甘くて美味しい。初めて食べる。」
「それは良かった。」
彼は余程甘いものが好きなのか、バクバクと口に放り込む。
美味しそうに食べているのを見たら、甘いものが欲しかったはずなのに満足になっていて。
でも、久しぶりにパイ生地から作ったから一口は食べておく。
うん、美味しい。
私がまだ感情があった時、まだ泣き虫だった時、母が泣く度に元気付けようと作ってくれていたもの。
「ごめん。
美味しくて全部食べちゃった。」
「これ、あんたが作ったの?」
「そうだけど。
これから食べるところ。
時間があるならあんたも一緒に食べる?」
「え…いいの?」
頷きながら彼にフォークを差し出すと、目を輝かせながらまずパイ生地の上に乗っていたクリームを口にする。
「甘くて美味しい。初めて食べる。」
「それは良かった。」
彼は余程甘いものが好きなのか、バクバクと口に放り込む。
美味しそうに食べているのを見たら、甘いものが欲しかったはずなのに満足になっていて。
でも、久しぶりにパイ生地から作ったから一口は食べておく。
うん、美味しい。
私がまだ感情があった時、まだ泣き虫だった時、母が泣く度に元気付けようと作ってくれていたもの。
「ごめん。
美味しくて全部食べちゃった。」