ルミナス~双子の王女と7人の騎士団長~
第6章

デスラスト王国

馬車に乗せられて何時間が経過したのか。



ようやく新しい街並みが見えてくる。



クリスタル王国のように光り輝く国とは、真逆で荒れ果てていた。




「着いたぞ。」



逃げ出さないように私の上下左右に騎士達が囲う。



そんなことしなくても逃げ出したりしないのに。



まぁ、信用がないから仕方ない。



…本で見た通りここは城ではなくまるで要塞ね。



大きな門が開いて、玉座のある部屋へと向かう。



「よく来たね。クリスタル王国のルミナス、王女レイ。」



その声は遠く高いところから聞こえてくる。



どれだけ高いところに玉座があるのよ。



脚を組んで座る男、間違いなくこの国の国王だ。
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