ルミナス~双子の王女と7人の騎士団長~
この人、ジェラルド以上に強者かもしれない。


先程から表情を崩さず、ずっと私の様子を伺って楽しんでる。


彼の夕日を閉じ込めたかのような瞳が真っ直ぐこちらに向く。


「ちなみに、私が同じ食事の場にいたらなんのメリットがあるの?

私にはデメリットしかない。」


「ん〜メリットとかデメリットとか関係ないけど。俺が仲良くしたいだけだから。

メリットとして理由が欲しいなら、ルチア様って今マナーを学んでるんだよね?」


「そうだけど……。」


彼はわざとらしく首を傾げ、人差し指を自身の顎に添えて考えるふりをする。
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