ルミナス~双子の王女と7人の騎士団長~
今の短時間話してわかった。


7人の騎士団長の中でずば抜けて頭が良い。


今ここで口論しても、次々と正論を叩き出され言い負かされてしまう。


「1人でご飯を食べても練習にならないと思うんだよね。
だから、俺たち皆と食べて見て学んでマナーを身につければいい。」


私の思った通り。


これ以上断っても逃げる道を塞がれるだけ。


「借りを返すだけだから。それ以上の深い意味はないからね。」


「さすがルチア様!話がわかる。」


片目を一瞬閉じて、軽薄な笑みを浮かべる。


「軽く自己紹介しておくね。

ターコイズの騎士団長、ルイ・ウェスト。
今日から待ってるからね?」

それだけ言うと私の肩に軽く触れて去ってしまう。


全然意図が読めない。何が目的?


善意として受け取って良いのか、だとしたら余計なお世話だと一言言ってやりたい。


「はぁ……。」


再び私の大きなため息が、広い図書館に響く。
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