フォンダンショコラな恋人
「何をしようという?まさか彼女に危害を加えようとしているんじゃないだろうな?」
「こいつのせいで!何かもダメになりそうなんだよ!お前、死ねよ!」
そう言って沢口は陽平と翠咲がいる方に走ってきた。ナイフか包丁でも持っているのかと思いきや、なんと拳で、その手を掴んだ倉橋はその手を握って、そのまま背負い投げをする。
翠咲は目の前で人が舞ったのを見た。
──え?!
投げられた方もそんなことになるとは思っていなかったようで、道路に尻餅をついたまま呆然としている。
そのまま背中を蹴った陽平は男の両手を後ろで掴んだ。
なんか、ぐえっとか声が聞こえたような気がしたけれど、翠咲は気にしないことにする。
そんなに力があるように見えないのに、先ほどから陽平がやけに強い。
しばらくして、パトカーの音が聞こえ、制服の警察官が何人かやってきた。
そして、その男の有様を見て、一瞬首を傾げたのだ。
「あの……女性が付けられていると……通報されたのは……」
「あ、私です。というか電話していた私の同僚ですけど」
警察官が陽平から男を受け取る。翠咲は片手を挙げて自己申告した。
「こいつのせいで!何かもダメになりそうなんだよ!お前、死ねよ!」
そう言って沢口は陽平と翠咲がいる方に走ってきた。ナイフか包丁でも持っているのかと思いきや、なんと拳で、その手を掴んだ倉橋はその手を握って、そのまま背負い投げをする。
翠咲は目の前で人が舞ったのを見た。
──え?!
投げられた方もそんなことになるとは思っていなかったようで、道路に尻餅をついたまま呆然としている。
そのまま背中を蹴った陽平は男の両手を後ろで掴んだ。
なんか、ぐえっとか声が聞こえたような気がしたけれど、翠咲は気にしないことにする。
そんなに力があるように見えないのに、先ほどから陽平がやけに強い。
しばらくして、パトカーの音が聞こえ、制服の警察官が何人かやってきた。
そして、その男の有様を見て、一瞬首を傾げたのだ。
「あの……女性が付けられていると……通報されたのは……」
「あ、私です。というか電話していた私の同僚ですけど」
警察官が陽平から男を受け取る。翠咲は片手を挙げて自己申告した。