フォンダンショコラな恋人
少年と言っても身長は180センチ弱の陽平とほぼ変わらない。
翠咲によく似た柔らかげな茶色い髪と、重めにカットした前髪。二重のキリッとした目元がなかなかのイケメンだ。
「翠咲は変わんねーな」
「この歳になって身長が伸びるわけないでしょ⁉︎」
「まあ、そうか……」
顔立ちは翠咲に少し似て、整っているのだが……。
──この愛想のなさ、どこかで……。
自分だとは気づかない陽平だ。
「部活じゃなかったの?」
翠咲がおいでおいで、と呼ぶと晃希は素直にウッドデッキの階段を登ってきた。
「今は部活っていうか、別の活動してる」
「そうなんだー。あ、紹介するね。倉橋陽平さん。うちの会社の顧問弁護士で……えーと、恋人?」
「婚約者でいいんじゃないか?」
相変わらず自分たちの関係性を説明するのが上手くない翠咲に代わって、陽平が合いの手を入れてくれる。
「そうか! そうだね、うん。婚約者。結婚前提で彼と一緒に住むことになったんでうちの方に挨拶に来てくれたの」
晃希は陽平に向かって頭を下げた。
「そうなんだ。翠咲の弟の晃希と言います」
翠咲によく似た柔らかげな茶色い髪と、重めにカットした前髪。二重のキリッとした目元がなかなかのイケメンだ。
「翠咲は変わんねーな」
「この歳になって身長が伸びるわけないでしょ⁉︎」
「まあ、そうか……」
顔立ちは翠咲に少し似て、整っているのだが……。
──この愛想のなさ、どこかで……。
自分だとは気づかない陽平だ。
「部活じゃなかったの?」
翠咲がおいでおいで、と呼ぶと晃希は素直にウッドデッキの階段を登ってきた。
「今は部活っていうか、別の活動してる」
「そうなんだー。あ、紹介するね。倉橋陽平さん。うちの会社の顧問弁護士で……えーと、恋人?」
「婚約者でいいんじゃないか?」
相変わらず自分たちの関係性を説明するのが上手くない翠咲に代わって、陽平が合いの手を入れてくれる。
「そうか! そうだね、うん。婚約者。結婚前提で彼と一緒に住むことになったんでうちの方に挨拶に来てくれたの」
晃希は陽平に向かって頭を下げた。
「そうなんだ。翠咲の弟の晃希と言います」