フォンダンショコラな恋人
「倉橋陽平です」
陽平も晃希に軽く頭を下げる。
その時、陽平の携帯が着信を知らせた。
「愛梨沙だ」
「あ、出てあげて?」
「うん。ごめん」
そう言って席を陽平は席を立つ。
その様子を横目で見ながら、翠咲は晃希に話しかける。
「部活って聞いていたけど、違うの?」
「うん。今は違う」
翠咲は晃希に向かってカフェのメニューを渡す。晃希はそれを受け取って割と熱心にメニューを見ていた。
歳が離れているだけに接点はないが、仲は悪くない。晃希のこの淡々とした感じは小学校の高学年くらいからなのだ。
翠咲は知らなかったのだけれど小学校の低学年くらいまでは、晃希はそこそこ愛想が良かった。
しかし、この綺麗な顔立ちで争いが起き『晃希くんは私のよ! だって笑ってくれたもの‼︎』とか言われるに至って、笑顔が争いを生むなどと知らなかった晃希は、愛想良くするのをやめたのだ。
今でも引きこもれるものなら、引きこもりたいと思っている少年だ。
「部活、やっていたんだけど、興味ないやつまで入ってこようとするようになって、活動しにくくなっちゃって」
陽平も晃希に軽く頭を下げる。
その時、陽平の携帯が着信を知らせた。
「愛梨沙だ」
「あ、出てあげて?」
「うん。ごめん」
そう言って席を陽平は席を立つ。
その様子を横目で見ながら、翠咲は晃希に話しかける。
「部活って聞いていたけど、違うの?」
「うん。今は違う」
翠咲は晃希に向かってカフェのメニューを渡す。晃希はそれを受け取って割と熱心にメニューを見ていた。
歳が離れているだけに接点はないが、仲は悪くない。晃希のこの淡々とした感じは小学校の高学年くらいからなのだ。
翠咲は知らなかったのだけれど小学校の低学年くらいまでは、晃希はそこそこ愛想が良かった。
しかし、この綺麗な顔立ちで争いが起き『晃希くんは私のよ! だって笑ってくれたもの‼︎』とか言われるに至って、笑顔が争いを生むなどと知らなかった晃希は、愛想良くするのをやめたのだ。
今でも引きこもれるものなら、引きこもりたいと思っている少年だ。
「部活、やっていたんだけど、興味ないやつまで入ってこようとするようになって、活動しにくくなっちゃって」