フォンダンショコラな恋人
そうやって返されることに、今までは都度腹が立ったものだが、今日はなんだか大丈夫だ。この人はこんな人なんだと分かったから。
だから、翠咲は考えてみる。
んー……確かに翠咲は倉橋に向かって嫌いだと言ったけれど、倉橋からは『あなたが嫌いだ』と言われたことはない。
「言ってないですね。でも嫌いだから、態度が悪いんだって思いました。けど、それも私の誤解だって分かりましたし、お詫びもしましたよね」
そう!もう、謝ったのよ。
お詫びを受け入れてくれたのなら、もう、いいかなあ?
「本当に心から申し訳ないって思っています。あの、私帰ります」
話をしたいと言うから、来たのよね。
でももう、和解も……たぶん出来たと思うし、もういいだろう。……帰ろう。
翠咲はおそらくは、まだ酔っていた。
むしろ確実に。
だから、目の前に止まっていたタクシーにそのまま乗り込んで、自宅までの住所を告げたのだ。
ちなみに残された倉橋がどう思うかなんて、ほとんど全く考えていなかったのである。
だから、翠咲は考えてみる。
んー……確かに翠咲は倉橋に向かって嫌いだと言ったけれど、倉橋からは『あなたが嫌いだ』と言われたことはない。
「言ってないですね。でも嫌いだから、態度が悪いんだって思いました。けど、それも私の誤解だって分かりましたし、お詫びもしましたよね」
そう!もう、謝ったのよ。
お詫びを受け入れてくれたのなら、もう、いいかなあ?
「本当に心から申し訳ないって思っています。あの、私帰ります」
話をしたいと言うから、来たのよね。
でももう、和解も……たぶん出来たと思うし、もういいだろう。……帰ろう。
翠咲はおそらくは、まだ酔っていた。
むしろ確実に。
だから、目の前に止まっていたタクシーにそのまま乗り込んで、自宅までの住所を告げたのだ。
ちなみに残された倉橋がどう思うかなんて、ほとんど全く考えていなかったのである。