星に愛された彼女は

「だって、どうせ表面上のことだけ言ってもこの二人、来ないよ?僕らのこと警戒してるし」

そもそも嫌われてるだろうしねー、と言うナオに私と怜は唖然とする。

「だからってこっちの本性ばらしたらますます警戒されんだろ!!」

「違うよ、警戒されないためだよ。こちら側には二人を傷つける気はない、それをまずは示さなきゃ。」

…なるほど、まずは私たちの信頼を取りに来たのか。好感度が高くても信用できなければまず火龍の私たちを仲間に入れる、と言うことは叶わない。ならば、こちら側に敵意がないと、全力で示して仲間に加える。

……つまりは情報を流してでも私たちを火龍に入れたいと言うこと。

何をそんなに必死になる必要がある?

目的はなんだ?

愛梨にせがまれでもしたのか?

様々な憶測が頭の中を移動する中、ナオが口を開く。

< 166 / 258 >

この作品をシェア

pagetop