星に愛された彼女は
あぁ、くそ、どうする…
廊下を早歩きで歩く私の後ろをのほほんとついて歩くナオ
「ねぇ、そんなに焦らなくても僕は全然待てるよ?」
「うるさい」
まずは月光の幹部を集めて…それから
さきほどの会話で入ってきた情報が多すぎる
クシャリと前髪を握る
「あー!玲央見つけた…!」
顔を上げるとパタパタとこちらに駆け寄ってくる怜の姿が目に入った。
「二人とも遅いから何かあったのかと思った~」
心配したよーと言いながら俺の目の前に立つ怜
「玲央?どしたの?なんかあった?」
私の表情がいつもと違うと思ったのか、すぐに心配してくれた。
…なんか怜の顔見たら冷静になってきた。
ふぅ…と軽く深呼吸をして言いたいことだけを考える
「怜」
「ん?」
私の返事を待ってくれる怜
「ナオのことどう思ってる?…立場とか、関係なく…」
そう言うとナオはキョトンとして考え始めた。
「……嫌いじゃない」
ちょっと照れながらはにかむ怜の顔を見て私の考えは一瞬でまとまった。
「怜、ナオ」
二人が私の方を見る。
「炎龍潰すか」
ニッと挑戦的に笑った私を見て二人はお互い違う意味で叫んだ。