星に愛された彼女は


先に仕掛けてきたのはシュンだった。



素早くパンチを繰り出すシュンの拳に反応しながら後ろに下がって防御に徹する。

「守ってばかりかっ!?」

挑発的な笑みをこぼすシュンに俺も悪い笑みを返す。

「チョーシ乗んな」

シュッと素早い拳を避け、そのままシュンの腕を引っ張る。

うおっ!と、情けない声を出したシュンはそのまま重力に従い私の目の前で倒れそうになる。

そこに横から蹴りを腹に食らわそうと、足を下から上に上げるとうっ…と言ううめき声が聞こえた。

そのまましゃがんで腹を抱えて倒れても仕方ないかと思えたが、すぐに体勢を立て直して私と距離を取った。

俺ならそのまま倒れるふりして足蹴るなぁ

今ダメージが入ったばかりで若干ふらつくシュンにそのまま狙いに行く。

先程のシュンと同じように素早く拳を前に出すが、シュンのガードは硬くなかなかダメージになっていない

「そんなパンチ痛くないぞ」

顔を歪めながら言うシュンに説得力はなかった

「…足下も見たら?」

ハッとしたシュンが足下を警戒するより先に一歩下がりシュンの膝を横から蹴り倒す。

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