星に愛された彼女は
いつから怜が沙紀のことを想い始めていたのかは分からないが二人が結婚したら私は幸せだなぁ…なんて考える。
そんなことを考えている間にも怜が告白紛いな言葉を連発するのでそろそろ…と、止めに入る。
「怜、沙紀のことみてやれって…」
「え、いつも見て…」
と、言ってから怜は固まった。
自分の発言のことにやっと気がついたのか、それとも沙紀の真っ赤な顔を見てつられたのかパーカー越しでも分かるほど…ぶわわっと一瞬で顔と耳が真っ赤になった。
二人とも可愛いっ…
グッと衝動的に二人を抱きしめそうになるのを抑える。
「いや、あの…さ、沙紀」
「っ~…はい…」
キャパオーバーしたのか、沙紀は先程とは違う涙を浮かべている。
「つ、つまり!言いたかったことは…」
怜は沙紀から目を逸らしながら息を吸う
「僕はっ…!僕らは沙紀から離れるつもりないから!」
と、怜は少し照れながら、けれども真剣な顔で沙紀に告げた。
「…っ…うん!」
ありがとう…と目に溜まってお涙を拭い、沙紀は俺らに向けてふわりと笑った。