星に愛された彼女は

いつもなら沙紀と会話をしようと口を開くのだが…チラリと怜に目を向ける。

怜は頬を染めて笑顔の沙紀を見つめていた。

うわぁ…これで俺も沙紀も気づかなかったのか…もうちょい周りのこと気にするべきだなぁ…

沙紀はそんな怜に気づかずに今はそうだよね…!二人のこと信じなきゃ…!と、元気にニコニコしている。

「沙紀、俺も怜と同じ…待っててくれ」

沙紀が真剣に想ってくれていたので俺も真剣に言った。

「う、うん…」

ポッと顔を赤くする沙紀にいつも通りに戻ってくれたなぁ、と安心する。

「じゃ、行ってみよっかー!」

と、先程とは違う表情でリラックスした雰囲気の怜にそうだな、と返事をする

「き、気をつけてね!」

と、未だに心配しつつも笑って見送ってくれる沙紀に笑みを怜と二人で返す。

沙紀を置いて教室を怜と出て生徒会室を探す。

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