星に愛された彼女は
そう言ってやるとキレたのか腕を振り上げてくるので睨み付ける。
やってみろ。触れてみろ
ギラギラとした目で笑みを浮かべながら待ち構えていると銀髪はスッと腕を降ろした。
「…もういい、邪魔だ」
急に冷めたのか、俺の腕を掴んで丁寧に放そうとしてくるのでイラつく。
俺らがガキみたいな扱いしやがって
確かにムキになったところはあったけど
そんなことを考えると俺も銀髪から手を放して落ち着いて離れた。
「…俺は保健室に用がある」
「…あっそ」
そういえばここが保健室の前だったと思い出してすぐに扉の前から離れると銀髪は保健室の扉へ手をかける。
「…そーいや」
そのまま入るのかと思った銀髪がこちらを向いて口を開く
「カイトがお前らに何かしたか?」
その名が出た瞬間、あいつへ対しての怒りが漏れてしまったのか銀髪が顔をしかめた。
「…悪ぃ、なんかやったみてぇだな。」
あいつには言っとくから。と、言って保健室に入っていく銀髪は少し面倒くさそうにしていた。
…どういう関係だ?
口ぶりからして親しそうだった
…もしあの二人が親しい関係ならもう少しで始まるケンカも面倒くさいことになるかもしれない。