星に愛された彼女は

町田は怜の返事を確認するとそのままどこかに歩いて行った。きっと体育館か職員室に戻っていったのだろう。

「怜?教室の場所分かんないのにどーすんの?」

「別にいーでしょ?どーせ、始業式でないんだしー」

確かに出る気はなかった。

理由?面倒くさいから。

だって、どの先生がどこを担当とか、校長の話とが興味ない。

「それでも教室は結局行くんだから聞いとけばよかったのに。」

ちょっと面倒くさいなと思ってため息をついてしまうと怜がうるっとした瞳で私を見てきた。

あ、ダメダメダメ

「ごめんね、玲央~…」

そんな子犬のような目で見つめてきたって

「怒んないでぇ…」

怜が教室を聞くのを邪魔したのは変わらないんd「怒ってないから。」……はぁ

私は気が付けば怜の頭を撫でてそんな言葉を口走っていた。

「ホント…?」

「ホントだよ。」

怜のぱぁっと効果音を付けたような可愛らしい笑顔をして

「よかった…!」

と言った。

………怜が可愛すぎて辛い

口が緩みそうになるのを必死で抑える。

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