星に愛された彼女は
「きみ、何年生?」
今度はスピーカーから話し掛けるんじゃなく、自分の声量を大きくして伝えてきた。
「教える義理はない。」
こんなこと聞くためにわざわざ止めたの…?面倒くさい…。
私は無言でまた歩き始めた。
「…待って、優弥に荷物持つの手伝わさせるよ。」
「はぁ!?なんで俺が…」
「彼、非力そうなのに放っておけないよ…頼む優弥。」
「全く…あんたはお節介だな。こっちの身にもなれよ…」
優弥と呼ばれたやつは面倒くさそうにこちらの方に歩いてくるが面倒くさいのはこっちだ。
「別にいい、ひとりで持てる。」
「あ?いいから貸せ」
グッと取ろうとしてくるが力を込めてイスを放さない。
「は…お前ゴリラかよ…。」
なんかボソッと聞こえた気がするが無私だ無視。