星に愛された彼女は
「……他のとこ探すぞ。」
銀髪が歩き始める。
…なんで私の方に一直線で来るんだよ。
銀髪が私の肩にポンッと手を置くと連れ違いざまに耳元で
『じゃーな、みれい』
と、呟いた。
…………………はぁ!?
バッと振り返ると銀髪は肩を揺らして静かに笑っていた。
あ、あいつ…!いつ気づいて…!
私の真横にいた怜にも聞こえていたのか目を見開いて銀髪を見ていた。
「門のところで白いのが言ってただろ?違うのか?」
門…?あ!銀髪に腕掴まれてたときかっ!
チッと思わず舌打ちが出る。
「玲央…ごめん…」
「いや、怜は悪くない。最初から決めておかなかった俺の不注意だ。」
「じゃーな、玲央」
「気安く呼ぶな、銀髪」
「銀髪…ね…」
妖美に微笑む彼に私と怜以外の全員が見惚れていた。