星に愛された彼女は

「愛梨、大丈──」

「っ~……リクトっ!」

リキの呼びかけも気にせずリクトの胸に飛び込んでしがみつく愛梨。

リキはその様子を見て悲しそうな表情だ。

どんなに一番彼女を思ってても彼女の一番は総長だもんなぁ…

三角関係を目の当たりにしてそんなことを考える。

「リクトぉ…怜くんが酷いこと言うの…私…玲央くんと仲良くしたかっただけなのに。」

甘ったるい声でそう言う彼女に嫌悪感を抱く。

「別に仲良くしてって頼んだ覚えはない」

「もしかして…嫌いなの?」

お前のこと?関わりたくないぐらい嫌いだけど?

「女子が」

いや違う。お前限定で嫌い。

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