(仮)愛人契約はじめました
どう過ごしていいかわからないな、と思っていた。
旅行まで緊張しすぎて。
そんなことを考えながら、社食に向かって歩いていた唯由の許に紗江が逃げ込んでくる。
「れんれんがっ。
れんれんがっ。
私が、最近、姫が……
唯由ちゃんが、れんれんに対して、すごく気を許してる感じがするって言おうと思ったら、何処までもついてきてっ。
唯由ちゃんっ、助けてっ。
唯由ちゃんっ、なんで逃げるのっ。
私、唯由ちゃんが最近、れんれんのこと、前より好きみたいって言いたかっただけなのにっ。
なんで走っていなくなるのっ、唯由ちゃーんっ」