(仮)愛人契約はじめました
早月は若いナース服の女性と人の良さそうな医者っぽいおじいちゃんを従えて歩いていた。
「……早月さん、何故、此処に?」
と驚き訊いた蓮太郎の後ろから、さらに驚いた声がした。
「潔子?」
背後に道馬が立っていた。
「あら、道馬さん。
こんにちは」
と普通に道馬に挨拶している彼女は、道馬の元カノだと名乗る。
「何故、此処に」
と蓮太郎と同じことを道馬が問うと、潔子は、
「血を抜きに来たの」
と言う。
すると、早月が後ろから潔子の両肩に手を置いて言った。
「血を抜きに来た人について来たの」
潔子がそんな早月を振り返り、文句を言う。
「師長~っ。
なに自分だけ仕事すまいとしてるんですか~」
「いやいや、私、唯由と蓮太郎くん見に来ただけだから」
そういえば、今日から健康診断だったな、と蓮太郎は思い出す。
うちの会社の健康診断やってんの、早月さんとこの病院だったのか……。
普段はわざわざ忙しい師長が来ることなどないだろうから、今まで見たことがなかったのだ。
今年は、娘と娘にひっついている怪しい男が、この会社に勤めていると聞いて来てみたんだろうな……。
そう思ったとき、
「あれっ、早月ちゃんだ~」
と手を振りながら、研究棟から紗江が現れた。
「……早月さん、何故、此処に?」
と驚き訊いた蓮太郎の後ろから、さらに驚いた声がした。
「潔子?」
背後に道馬が立っていた。
「あら、道馬さん。
こんにちは」
と普通に道馬に挨拶している彼女は、道馬の元カノだと名乗る。
「何故、此処に」
と蓮太郎と同じことを道馬が問うと、潔子は、
「血を抜きに来たの」
と言う。
すると、早月が後ろから潔子の両肩に手を置いて言った。
「血を抜きに来た人について来たの」
潔子がそんな早月を振り返り、文句を言う。
「師長~っ。
なに自分だけ仕事すまいとしてるんですか~」
「いやいや、私、唯由と蓮太郎くん見に来ただけだから」
そういえば、今日から健康診断だったな、と蓮太郎は思い出す。
うちの会社の健康診断やってんの、早月さんとこの病院だったのか……。
普段はわざわざ忙しい師長が来ることなどないだろうから、今まで見たことがなかったのだ。
今年は、娘と娘にひっついている怪しい男が、この会社に勤めていると聞いて来てみたんだろうな……。
そう思ったとき、
「あれっ、早月ちゃんだ~」
と手を振りながら、研究棟から紗江が現れた。