辺境の獅子は瑠璃色のバラを溺愛する
第五話 危機
■ 第五話 危機
「さあ、サリーシャ嬢もやってみてください」
「わたくしも、やるのですか?」
サリーシャは思いがけないブラウナー侯爵の言葉に、戸惑った。自分は見ているだけだと思っていたのだ。
「当たり前でしょう? 未来のアハマス辺境伯夫人になるのなら、これくらいできて当然です」
ブラウナー侯爵にそう言われ、サリーシャもそんなものなのかもしれないと思った。手渡された弾薬は白い紙に包まれており、見た目は飴のように可愛らしく見えた。
遠くから、ガヤガヤと人々がひしめきあう音が聞こえる。
サリーシャは顔を上げると、もう一度は出入り口の方向を見た。何を言っているのかまでは聞こえないが、人々の騒めく音が風に乗ってここまで聞こえてくる。さきほど到着した一行は、かなりの大人数のようだと、その姿を見ずとも想像がついた。
「随分と沢山の人がいらしたみたいだけど、やっぱり見に行ったほうがよくないかしら?」
「さあ、サリーシャ嬢もやってみてください」
「わたくしも、やるのですか?」
サリーシャは思いがけないブラウナー侯爵の言葉に、戸惑った。自分は見ているだけだと思っていたのだ。
「当たり前でしょう? 未来のアハマス辺境伯夫人になるのなら、これくらいできて当然です」
ブラウナー侯爵にそう言われ、サリーシャもそんなものなのかもしれないと思った。手渡された弾薬は白い紙に包まれており、見た目は飴のように可愛らしく見えた。
遠くから、ガヤガヤと人々がひしめきあう音が聞こえる。
サリーシャは顔を上げると、もう一度は出入り口の方向を見た。何を言っているのかまでは聞こえないが、人々の騒めく音が風に乗ってここまで聞こえてくる。さきほど到着した一行は、かなりの大人数のようだと、その姿を見ずとも想像がついた。
「随分と沢山の人がいらしたみたいだけど、やっぱり見に行ったほうがよくないかしら?」