政略懐妊~赤ちゃんを宿す、エリート御曹司の甘く淫らな愛し方~
プロローグ
まるで逃がさないというように私を抱く力を強め、彼は部屋から廊下に出た。そして間接照明を灯した寝室に入ると、大きなキングサイズのベッドに優しく私を下ろす。
すぐに覆い被さり、私を見下ろす彼はとても妖艶で胸が締めつけられた。
「千波(ちなみ)……」
愛しそうに名前を呼んだ彼が、ゆっくりと近づいてくる。
キスだ――。そう理解すると同時にギュッと瞼を閉じれば、唇に温かな感触が触れた。
初めてのキスに、息が止まりそう。
二十歳を迎える瞬間に、私の初めてを捧げる人。どうか彼が、私にとって運命の人でありますように。そう、願ってしまうのはきっと、たとえ私たちの間に愛がないとしても、彼に私が惹かれているからだ。
すぐに覆い被さり、私を見下ろす彼はとても妖艶で胸が締めつけられた。
「千波(ちなみ)……」
愛しそうに名前を呼んだ彼が、ゆっくりと近づいてくる。
キスだ――。そう理解すると同時にギュッと瞼を閉じれば、唇に温かな感触が触れた。
初めてのキスに、息が止まりそう。
二十歳を迎える瞬間に、私の初めてを捧げる人。どうか彼が、私にとって運命の人でありますように。そう、願ってしまうのはきっと、たとえ私たちの間に愛がないとしても、彼に私が惹かれているからだ。
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