政略懐妊~赤ちゃんを宿す、エリート御曹司の甘く淫らな愛し方~
 触れるだけのキスなのに、胸がギュッと締めつけられる。だけど当然一度だけのキスで終わるはずもなく、すぐにまたキスが落とされた。

 呼吸もままならないほどの熱いキスに苦しくて少し口を開けたら、すぐに彼の舌がねじこまれた。

「あっ……んっ」

 きつく吸われたり、彼の舌でコロコロと転がされたりと翻弄されていく。次第に息が上がり始めた頃、私の唇をペロリと舐めて航君は頬や額にキスを落とす。

「だめだ、ごめん。今すぐ抱きたい」

「え? きゃっ」

 余裕ない声で言うと、航君はまだ乱れた息が整わない私の身体を抱き上げた。そのままリビングを出て向かった先は寝室。

 私をベッドに下ろしてすぐに彼が覆いかぶさってきた。

「昨日の今日で身体がつらいってわかっているけど……自分を抑える自信がない」

 薄暗い部屋の中で見えた彼の目は、私が欲しいと訴えている。それがとても妖艶で思わず見惚れてしまう。

 大きな手が私の頬を包み込み、優しいキスが落とされた。

「こんなに誰かを愛しいと思ったのは、初めてだ」

 甘く痺れる言葉を囁きながら航君は、早急に私の服を脱がしていく。

「んっ」

 身体中の至るところを愛撫されるたびに反応してしまい、恥ずかしい。航君はそんな私の反応を見て、どこが感じるのかを探っているよう。
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