政略懐妊~赤ちゃんを宿す、エリート御曹司の甘く淫らな愛し方~
これほどまでに強く惹かれる人と出会ったのは初めてで、戸惑ってもいた。ずっと私にとって大切な存在は両親と妹の瑠璃だった。
とくに母が亡くなり、父もいなくなってからは瑠璃が私にとってすべてで、瑠璃以上に大切な存在などできないと思っていたのに……。
こうして寝顔を眺めているだけで胸がキューッと締めつけられる。
「航君、大好きです」
想いが溢れ、言葉となって口をついて出た瞬間、いきなり身体を引き寄せられた。
「キャッ!?」
悲鳴にも似た声を上げた私は航君の上に乗せられ、背中にはしっかりと腕が回されている。顔を上げて彼を見れば、しっかりと目を開けていて私を見るなり、少しだけ唇の端を上げた。
「おはよう、千波」
「おはようございます。……もう、起きていたなら声をかけてくれたらいいじゃないですか。いきなり引っ張られてびっくりしました」
それにこの体勢も恥ずかしいから止めてほしい。
彼の上から降りようとしたけれど、そうはさせまいとさらに強い力で抱きしめられた。
「こ、航君?」
「可愛い顔で俺を見る千波が悪い。こうやって引き寄せて抱きしめたくなるのも当然だ」
弱々しい声で抗議する私に彼は、愉快そうに続ける。
とくに母が亡くなり、父もいなくなってからは瑠璃が私にとってすべてで、瑠璃以上に大切な存在などできないと思っていたのに……。
こうして寝顔を眺めているだけで胸がキューッと締めつけられる。
「航君、大好きです」
想いが溢れ、言葉となって口をついて出た瞬間、いきなり身体を引き寄せられた。
「キャッ!?」
悲鳴にも似た声を上げた私は航君の上に乗せられ、背中にはしっかりと腕が回されている。顔を上げて彼を見れば、しっかりと目を開けていて私を見るなり、少しだけ唇の端を上げた。
「おはよう、千波」
「おはようございます。……もう、起きていたなら声をかけてくれたらいいじゃないですか。いきなり引っ張られてびっくりしました」
それにこの体勢も恥ずかしいから止めてほしい。
彼の上から降りようとしたけれど、そうはさせまいとさらに強い力で抱きしめられた。
「こ、航君?」
「可愛い顔で俺を見る千波が悪い。こうやって引き寄せて抱きしめたくなるのも当然だ」
弱々しい声で抗議する私に彼は、愉快そうに続ける。