私は天使に侵されている
「取れたよ」
「はい、じゃあそれを美麗の右耳につけて?」
「ほんとにいいの?」
「うん!僕はもうひとつのをつけるから、ペアのピアスつけてるみたいでいいでしょ?
その代わり“絶対”外さないでね!
僕達が恋人同士って証だよ!」
「うん、ありがとう!」
そう言って、自分の右耳につけた美麗。

「うん!似合ってる!綺麗~美麗」
うっとりしながら言った来夢だった。

なかなか寝れない美麗。
「美麗、寝れない?」
「うん…来夢くんも?」
「寝ようと思えば寝れるよ?でも美麗の寝顔見たいなぁと思って、美麗が寝るの待ってる」
「え!?
スッゴい、不細工かもよ?」
「フフ…それでもいいよ?」
「そうなの?」
「うん、好きな人だからかな?関係ないよ。
逆だったら、嫌?」
「んー
関係ないかも」
「でしょ?だから、安心して寝なよ?
僕が頭撫でててあげるから!」
「でも私も見たいな、来夢くんの寝顔」
「じゃあ…どっちが先に寝るか、勝負しよ?」
「えー、先に寝ちゃったら?」
「うーん、そうだなぁ。
美麗が先に寝たら、明日抱かせて?」
「へ!?」
「僕が先に寝たら、もう少し待つから!」
「そ、それはハードルが……」
「だから、言ったよね?
僕は本来、我慢しないの。
言っとくけど!今だって、かなりの生き地獄なんだからね!
大好きな美麗を抱き締めて、何も出来ないなんて……
僕、自分で自分を褒めてあげたいよ!
でもさすがに、最初から求めるのは美麗を傷つけるかなって、我慢してるんだよ?」
「でもね、それは来夢くんが一緒に寝たいって言ったからで……」
「だって、我慢できないんだもん!
一ヶ月も、必要以上に触れられなかったから……
とにかく!早く寝て?
僕、美麗ともっと触れたいたい!」
そう言って、優しく頭を撫で出した来夢だった。
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