私は天使に侵されている
「美麗~終わった?片付け」
「うん…でもあんな広い部屋、いいの?
私が住んでたワンルームよりも広かった……」
「いいんだよ!」

そして今、リビングのソファで並んで座り、来夢が美麗の腰を抱いている。
「コーヒーをお持ちしました」
杉宮が二人にコーヒーを持ってくる。
「あ、ありがとうございます!すみません」
「いえ…では、僕は失礼いたします。
何かありましたら、連絡ください」
杉宮が頭を下げ、リビングを後にした。

「杉宮さんは、どこに住むの?」
「この下の階だよ。何かあったら、すぐ来れるでしょ?」
「でも、家事くらい私が……」
「だから!ダメ!!家事してたら、僕その間寂しくて死ぬ!美麗とは常に、一緒にいたいの!」
「来夢くん、駄々っ子みたい…なんか、可愛い…」
来夢の頭を撫でた美麗。

「でしょ?だから、可愛い僕を一人にしないで!」
そう言うと、美麗の頬を両手で包み口唇を寄せてきた来夢。

「美麗…覚悟して…?
絶対…何があっても、放せないから……
美麗を、僕だけのモノにするから……
美麗はもう…僕に囚われて……放してもらえないんだよ?」
「え……来夢く━━━━━」
口元で呟きそのまま口唇を奪われ、貪られた。

「令子ちゃんって、来夢くんの元カノさん?」
口唇を散々貪られ、今も頬やこめかみなどにキス責めを受けている美麗。
くすぐったさに顔を歪めながら来夢に聞いた。

「ん……健悟と同じで、小学生の時からの友達だよ」
口唇を離し、美麗の顔を覗き込んで答える来夢。
「それだけ?」
「それだけって?」
「告白されたこととかある?」
「ないよ。どうして?」
「令子ちゃん、来夢くんのこと好きなんじゃないかな?」
「ふーん。興味ないよ」
「そう……私、どうすればいいかわからない。
こうゆう経験、初めてで……」
つい、俯く美麗。

「どうもしなくていい。美麗は僕のことだけ考えて?」
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