私は天使に侵されている
『仕事以外話しないって言ったから、そこでの仕事許可してるんだよ?
なのにどうして、アイツと一緒にランチしてるの?』
「え?」
『大変だ、美麗。
約束、破ってるね』

何を言っているのだろう。
と言うより、なぜ今休憩中だと知っているのだろう。

『ということで!!
美麗が僕との約束を破ったから、とんでもないことが起きまーーーす!!』
「え━━━━━」


すると……
ズドドドドドドッ…………!!!!と大きな音がして、店内がざわつき出した。

そして━━━━━━━━
「ねぇ!ヤバくない?」
「ちょ、ちょっと!!?こっちに来るーー!!」
只事じゃない店内の声が聞こえ、慌てて美麗達が店内に戻る。

ガッシャァァァァーーーーーン!!!!!
バイクに乗った軍団がバイクごと、窓を突き破り店内に入ってきたのだ。

「キャァァァァーーー!!!!」
店内の客や従業員の悲鳴や、窓や店内のテーブル等が壊れる音で騒然となる店内。

そして、その中に見慣れたバイクが何台もあり、特に見慣れたバイクから降りた男。
よく知っているヘルメット、スラッと長い手足とモデルのような高い背、凄まじいオーラ……
割れたガラス等を踏みながら、真っ直ぐこちらに歩いてくる。

美麗の目の前で、立ち止まった。
そこでヘルメットを取った男……来夢だ。

「来夢…」
「美麗、迎えに来たよ!帰ろ?」
満面の笑みの来夢。
美麗に手を差し出してきた。

「どうして、こんなこと……」
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