無彩色なキミに恋をして。
髪は緩く巻かれたパーマをポニーテールにしていて、前髪が分けられているから顔回りがスッキリしている。
だから綺麗な二重瞼の猫目と小顔が印象的。
「あ、はい…
それでドレスに合わせて身に着けるジュエリーを、実際に目で見て参考にしたいなと思いまして。」
「なるほど…凄い…」
聞き取り調査用の用紙に書き出しながら
思わず感心してしまった。
カップルや夫婦、友人や親子など
様々な関係性や購入理由も多種多様だとは思っていたけれど、わたしにとっては初めてのタイプだから。
「実物を見ながらイメージしたものをメモしていたんですが、やっぱり難しいなって思って…」
話してくれる内容を
わたしは『うんうん』と頷きながら用紙に記入する中で、彼女自身についてだったり同い年ならではの会話も盛り込んでいくうちに、短時間の間に少しずつ打ち解けていった。
「そういえば漣さんは他の方と制服が違いますが…どうしてなんですか?」
《《そこ》》に目をつけた元宮さん。
店内を見回してから首を傾げ問い掛けられてしまい、わたしは『それは、その…』と言葉を濁す。
確かにこの支店の社員は皆
紺色のパンツスーツを着用しているのに
わたしだけミディアムグレーのスカートスーツ。
目立って当然よね。