思っていたのと 違うのですか‼︎


「だから、あのもんじゃ屋さんに行って来いって言ったんですか‼︎」
「それ以外になんのようがある?」
「ちゃんと性別を言わずに翔様の愚痴を言えましたか?」

3人で盛り上がっていたが、周囲はシーンとしたままだった。


「どうかしましたか?」

智さんを見れば、目を見開いてた。

目が合えばクククと笑い始める。

その笑い声が波紋となり、笑い声が周囲にも広がる。


「さすが、山神 サト」
「これが天才」

これは・・・褒められているんですよね?

目を輝かせた坂本さんが両手を伸ばせて来たので、握手をする。

「何か必要な物がありましたら、いつでもご連絡下さい」

必要な資料、取材したい場所の手配なんでもします!

とキラキラした目で言われる。
 
坂本さんは私のではなく、智さんの秘書ですよね?


「それは僕の仕事です」

鮫島が私と坂本さんの間に無理やり入ってくる。

「なんなら交換するか?」悪ノリをする翔様

「嫌です」全力拒否をする鮫島

「よろしくお願い申し上げます」喜ぶ坂本さん

「そんなに私の下が嫌だったなんて知りませんでした」わざとらしく悲しむ葉山さん


「智美は俺のだけどな」

智さんまでもがやって来て、私の肩を抱く。

笑いが周囲にも戻り、また和気藹々とした空気が流れている。

私、一人取り残されている。

でも、疎外感はない。
みんな仲良しはいい事です。

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