猫と笑顔とミルクティー~あの雨の日に~
「ありがとうございました!」
「おうっ!またな、実森ちゃん!」
最後のお客さんの金さんを見送って、『close』の札をドアに下げて背伸びをした。
「……はぁ~!今日もお疲れっと!」
テラスに置かれた観葉植物に巻かれている電飾のスイッチも切った。
「もうクリスマスもお正月も終わっちゃったなぁ……」
そうするとあとは、バレンタイン。
milk teaで何かやるのかな?
ハロウィンにはパンプキンパイ。クリスマスにはクリスマスケーキを販売してたけど。
「となると、バレンタインはチョコ?」
「実森さんっ!」
「わっ!」
いきなり後ろから抱き付かれ、ビックリして声を上げた。
声が、静かな夜の空に木霊《こだま》する。
「ビックリした!もう!突然なんですか!?」
「へへ~。寒いな、と思って」
三毛さんは、私の頭を自分の頬にスリスリしながらニコニコ……いや、ニヤニヤしている。
やっぱり『三毛』と言うだけあって、猫みたい。
そう思ったら、なんだか耳や尻尾が見えて来た。
あれから、三毛さんと一緒にいて気付いた事。
それは、『極度の甘えた』だったのだ!
最初はそのギャップにちょっと驚いたけど、今はもう慣れた。
「はいはい。寒いんで中に入りましょう?」
「そうですね」
ドアを閉めたと同時に、今度は正面から抱き締められた。
「み、三毛さん……ちょっと、苦しい……」
「だって、実森さんが可愛いのがいけないんです!」
と言って、更に力が込められる。
なんだそれ。
……もう良いや。気が済むまでやらせておこう。
少しの間抱き締めていたと思ったら、チュッとおでこにキスをされた。
ついばむ様な、軽いキス。
マブタ、鼻の頭、頬。そして、唇。
少し、三毛さんの唇が冷たい。
……あ。もう一つ分かった事。
『キス魔』
二人きりになると、結構して来る。
これも最初はビックリしたけど、私も嫌いじゃないし余りにも頻繁にして来るから慣れた。
(我ながら順応性が高くて恐ろしいわ)
唇が離れ、二人でふふ、と笑い合う。
「おうっ!またな、実森ちゃん!」
最後のお客さんの金さんを見送って、『close』の札をドアに下げて背伸びをした。
「……はぁ~!今日もお疲れっと!」
テラスに置かれた観葉植物に巻かれている電飾のスイッチも切った。
「もうクリスマスもお正月も終わっちゃったなぁ……」
そうするとあとは、バレンタイン。
milk teaで何かやるのかな?
ハロウィンにはパンプキンパイ。クリスマスにはクリスマスケーキを販売してたけど。
「となると、バレンタインはチョコ?」
「実森さんっ!」
「わっ!」
いきなり後ろから抱き付かれ、ビックリして声を上げた。
声が、静かな夜の空に木霊《こだま》する。
「ビックリした!もう!突然なんですか!?」
「へへ~。寒いな、と思って」
三毛さんは、私の頭を自分の頬にスリスリしながらニコニコ……いや、ニヤニヤしている。
やっぱり『三毛』と言うだけあって、猫みたい。
そう思ったら、なんだか耳や尻尾が見えて来た。
あれから、三毛さんと一緒にいて気付いた事。
それは、『極度の甘えた』だったのだ!
最初はそのギャップにちょっと驚いたけど、今はもう慣れた。
「はいはい。寒いんで中に入りましょう?」
「そうですね」
ドアを閉めたと同時に、今度は正面から抱き締められた。
「み、三毛さん……ちょっと、苦しい……」
「だって、実森さんが可愛いのがいけないんです!」
と言って、更に力が込められる。
なんだそれ。
……もう良いや。気が済むまでやらせておこう。
少しの間抱き締めていたと思ったら、チュッとおでこにキスをされた。
ついばむ様な、軽いキス。
マブタ、鼻の頭、頬。そして、唇。
少し、三毛さんの唇が冷たい。
……あ。もう一つ分かった事。
『キス魔』
二人きりになると、結構して来る。
これも最初はビックリしたけど、私も嫌いじゃないし余りにも頻繁にして来るから慣れた。
(我ながら順応性が高くて恐ろしいわ)
唇が離れ、二人でふふ、と笑い合う。