猫と笑顔とミルクティー~あの雨の日に~
「なんだか最近、三毛ちゃんが生き生きして見えるんだけど、気のせいか?」
と、さっきから隣でレモンティーを飲んでいた常連の『金さん』コト『本木金治さん』が、サンドイッチをモグモグしながら言った。
「そうですか?」
「ああ、なんだか色んな事が吹っ切れた様な、清々しい感じだ」
「ホントですか……?」
金さんに言われて顔をキッチンに向けると、バチッ!と不意に生田さんと目が合う。その瞬間、生田さんが少し顎を上げて、フフンッ!と笑った。そしてまた三毛さんにくっ付いて猫なで声を出し始めた。
(なっ……!?)
い、今、私を見て笑った!?
(なんじゃ今のはっ!?)
今までの人生でそんな事された事がないから、唖然としてしまった。
突然、横からポンッと肩を叩かれた。ポカン…と口を開けたまま横を振り向くと、「頑張れよ!」と今度は付け合わせのサラダをモシャモシャ食べながら、金さんが親指を立てていた。
(何をよ……)
なんだか色んな事がモヤモヤと胸に留まってしまって、私は癒しを求めて立ち上がる。
「アール~~!」
カウンターの隅、陽当たりの良い場所に鎮座している猫用ベッドで寝ているアールの側に寄った。
名前を呼ばれて珍しくアールが頭を持ち上げる。体を撫でると、太陽の陽射しを浴びてポカポカと温かい。目の前に座り、アールのお腹に顔を埋めた。喉をゴロゴロ鳴らしているのが、振動で分かる。
「……アール、あったかいね」
このままアールと一緒に寝てしまおうか。
と、さっきから隣でレモンティーを飲んでいた常連の『金さん』コト『本木金治さん』が、サンドイッチをモグモグしながら言った。
「そうですか?」
「ああ、なんだか色んな事が吹っ切れた様な、清々しい感じだ」
「ホントですか……?」
金さんに言われて顔をキッチンに向けると、バチッ!と不意に生田さんと目が合う。その瞬間、生田さんが少し顎を上げて、フフンッ!と笑った。そしてまた三毛さんにくっ付いて猫なで声を出し始めた。
(なっ……!?)
い、今、私を見て笑った!?
(なんじゃ今のはっ!?)
今までの人生でそんな事された事がないから、唖然としてしまった。
突然、横からポンッと肩を叩かれた。ポカン…と口を開けたまま横を振り向くと、「頑張れよ!」と今度は付け合わせのサラダをモシャモシャ食べながら、金さんが親指を立てていた。
(何をよ……)
なんだか色んな事がモヤモヤと胸に留まってしまって、私は癒しを求めて立ち上がる。
「アール~~!」
カウンターの隅、陽当たりの良い場所に鎮座している猫用ベッドで寝ているアールの側に寄った。
名前を呼ばれて珍しくアールが頭を持ち上げる。体を撫でると、太陽の陽射しを浴びてポカポカと温かい。目の前に座り、アールのお腹に顔を埋めた。喉をゴロゴロ鳴らしているのが、振動で分かる。
「……アール、あったかいね」
このままアールと一緒に寝てしまおうか。