猫と笑顔とミルクティー~あの雨の日に~
ぐぅぅぅ……――。
「……お腹空いた」
イビキではなく、お腹が鳴った。
アールと一緒にお昼寝も良いけど、まずは腹ごしらえをしないとダメかも。
ムシャクシャしていたし、ガッツリお腹に溜まる物を食べてやる!!と顔を上げると、私が空腹だった事を察した様にいきなり目の前に良い匂いを漂わせたお皿が置かれた。
「……え?」
突然の事に、目を丸くする。見上げると、三毛さんがニコニコ笑っていた。
私、何も注文してないよ?それに、こんなメニューあったかな??
「これ、メニューに加えようか迷っているんですが、試食して頂けますか?」
「えっ。新メニューですかっ!?」
「はい」
置かれたお皿には、野菜とお肉がゴロゴロと入っているビーフシチュー。その横に、バケットに入れられた丸いパンが2つ。デミクラスソースの濃厚な香りとパンから放たれるバターの香りが嗅覚と空腹を刺激する。とにかく、めちゃめちゃ美味しそう。
「でも……良いんですか?」
生田さんを横目で見る。
従業員が出来たなら、私が試食をする意味ってあるんだろうか。
そう思ったのは私だけでは無かったようで、案の定、生田さんがムスッとした顔でグラスを拭いている。
「はい。実森さんにお願いしたいんです」
しかし三毛さんはそれに気付いているのかいないのか、微笑みながら頷く。
な、なんか嬉しいな。
「三毛ちゃんは本当に実森ちゃんが好きだね~。再婚しちゃえば良いのに。いいコンビだと思うけどな~」
私達のやり取りを見ていた金さんが、横からチャチャを入れる。
「金さん。変な事言って三毛さんを困らせないで下さいよ」
余計な事を言って欲しくなくて、金さんをジロッと睨んだ。
「そんな事ないよねぇ、三毛ちゃん」
私と金さんが、パッと三毛さんの顔を見る。
どうせまたいつもの様に、『もう恋はしません』とか言われるだろう。
そう思ったら――。
「……え?」
思っていたのと違う反応に、私も金さんもポカン……としてしまった。
「……お腹空いた」
イビキではなく、お腹が鳴った。
アールと一緒にお昼寝も良いけど、まずは腹ごしらえをしないとダメかも。
ムシャクシャしていたし、ガッツリお腹に溜まる物を食べてやる!!と顔を上げると、私が空腹だった事を察した様にいきなり目の前に良い匂いを漂わせたお皿が置かれた。
「……え?」
突然の事に、目を丸くする。見上げると、三毛さんがニコニコ笑っていた。
私、何も注文してないよ?それに、こんなメニューあったかな??
「これ、メニューに加えようか迷っているんですが、試食して頂けますか?」
「えっ。新メニューですかっ!?」
「はい」
置かれたお皿には、野菜とお肉がゴロゴロと入っているビーフシチュー。その横に、バケットに入れられた丸いパンが2つ。デミクラスソースの濃厚な香りとパンから放たれるバターの香りが嗅覚と空腹を刺激する。とにかく、めちゃめちゃ美味しそう。
「でも……良いんですか?」
生田さんを横目で見る。
従業員が出来たなら、私が試食をする意味ってあるんだろうか。
そう思ったのは私だけでは無かったようで、案の定、生田さんがムスッとした顔でグラスを拭いている。
「はい。実森さんにお願いしたいんです」
しかし三毛さんはそれに気付いているのかいないのか、微笑みながら頷く。
な、なんか嬉しいな。
「三毛ちゃんは本当に実森ちゃんが好きだね~。再婚しちゃえば良いのに。いいコンビだと思うけどな~」
私達のやり取りを見ていた金さんが、横からチャチャを入れる。
「金さん。変な事言って三毛さんを困らせないで下さいよ」
余計な事を言って欲しくなくて、金さんをジロッと睨んだ。
「そんな事ないよねぇ、三毛ちゃん」
私と金さんが、パッと三毛さんの顔を見る。
どうせまたいつもの様に、『もう恋はしません』とか言われるだろう。
そう思ったら――。
「……え?」
思っていたのと違う反応に、私も金さんもポカン……としてしまった。