猫と笑顔とミルクティー~あの雨の日に~
「そっか、そんな事が……」
「うん……」
ミルクティーが入ったマグカップを、ギュッと握る。
お風呂から上がったら、楓がミルクティーを作ってくれていた。それを見てちょっと切なくなったけど、ミルクティーに悪気はないので有り難く頂戴する。
「よしっ!」
と言って、突然楓が立ち上がる。
「どうしたの?」
首を傾げながら見上げると、
「ちょっと三毛さんを一発ぶん殴って来るわ」
と、ニコッと笑いながら言った楓の目は、全く笑っていない。
「……は?」
「じゃあちょっと行って来る。大丈夫。ノックアウトはしないから」
上着を着こんで本当に殴り込みに行きそうな勢いの楓の腕を掴んで、私は慌てて制止した。
「ちょちょちょ!待って待って!なんでそうなるワケ!?」
「え?だって、実森泣かせるなんて許せないし、期待させる様な行動取っておいていつまでもウジウジ悩んでる三毛さんに腹が立ったんだもん」
「だからって殴り込みって!」
「それ位しないと目ぇ覚まさないんじゃないかな、って思って」
いやいやいや。そんなの理由にならないって。
「と、とにかく!そんな事しなくて良いしさせられないから!アンタが殴ったら、三毛さんただじゃ済まないって!ね!?一旦座ろう!?」
えぇ~?と唇を尖らせ、不満気にしている楓の腕を引っ張って座らせた。
「うん……」
ミルクティーが入ったマグカップを、ギュッと握る。
お風呂から上がったら、楓がミルクティーを作ってくれていた。それを見てちょっと切なくなったけど、ミルクティーに悪気はないので有り難く頂戴する。
「よしっ!」
と言って、突然楓が立ち上がる。
「どうしたの?」
首を傾げながら見上げると、
「ちょっと三毛さんを一発ぶん殴って来るわ」
と、ニコッと笑いながら言った楓の目は、全く笑っていない。
「……は?」
「じゃあちょっと行って来る。大丈夫。ノックアウトはしないから」
上着を着こんで本当に殴り込みに行きそうな勢いの楓の腕を掴んで、私は慌てて制止した。
「ちょちょちょ!待って待って!なんでそうなるワケ!?」
「え?だって、実森泣かせるなんて許せないし、期待させる様な行動取っておいていつまでもウジウジ悩んでる三毛さんに腹が立ったんだもん」
「だからって殴り込みって!」
「それ位しないと目ぇ覚まさないんじゃないかな、って思って」
いやいやいや。そんなの理由にならないって。
「と、とにかく!そんな事しなくて良いしさせられないから!アンタが殴ったら、三毛さんただじゃ済まないって!ね!?一旦座ろう!?」
えぇ~?と唇を尖らせ、不満気にしている楓の腕を引っ張って座らせた。