関係に名前を付けたがらない私たち
「仕事もう長いの?」
「んー、高校んときからバイトしてたからそこそこかな」
「ふうん」
そこで少しだけ会話が途切れたせいか、不意にノストラダムスを思い出してしまった。
―――やばい、もうすぐ死ぬかも。
忘れていた不安がじわりと近付いて来る。
「ねえねえ」
フローリングに置かれた四角い小さなテーブルに頬杖をついて、耕平の背に話しかけた。
「耕平が来る前までノストラダムスの話をしてたんだ」
「ノストラダムス? ああ、恐怖の大魔神がどうちゃらこうちゃらのアレ?」
「恐怖の大王じゃないの? 大魔神と大王ってどう違うの?」
「大魔神のが強そうじゃね?」
「確かに。大魔神って神だもんね」
「で、大魔神がどうしたの」
「あの予言、信じる?」
じゅっとフライパンから気持ちのいい音が聞こえる。
「いやあ、別に。でももしそうなったらなったで仕方ないよね」
手先を器用に動かして、形を整える耕平は全くビビってる様子がない。
「怖くない?」
「怖いっていうかあんま考えたことない。てか、あいぼん怖いの?」
「うん。怖い。だって死ぬとかさ、意味わかんなくない?」
「んー、高校んときからバイトしてたからそこそこかな」
「ふうん」
そこで少しだけ会話が途切れたせいか、不意にノストラダムスを思い出してしまった。
―――やばい、もうすぐ死ぬかも。
忘れていた不安がじわりと近付いて来る。
「ねえねえ」
フローリングに置かれた四角い小さなテーブルに頬杖をついて、耕平の背に話しかけた。
「耕平が来る前までノストラダムスの話をしてたんだ」
「ノストラダムス? ああ、恐怖の大魔神がどうちゃらこうちゃらのアレ?」
「恐怖の大王じゃないの? 大魔神と大王ってどう違うの?」
「大魔神のが強そうじゃね?」
「確かに。大魔神って神だもんね」
「で、大魔神がどうしたの」
「あの予言、信じる?」
じゅっとフライパンから気持ちのいい音が聞こえる。
「いやあ、別に。でももしそうなったらなったで仕方ないよね」
手先を器用に動かして、形を整える耕平は全くビビってる様子がない。
「怖くない?」
「怖いっていうかあんま考えたことない。てか、あいぼん怖いの?」
「うん。怖い。だって死ぬとかさ、意味わかんなくない?」