朝倉家の双子、恋をします!〜めぐり来る季節をあなたと〜
オフィスラブを楽しみたい side京
エレベーターホールで泉を見つけた。

スマホの画面を見ながら優しい顔をして微笑んでいる。

見ているスマホのその向こうには誰かがいる。それが誰か…。

八割方、双子の兄である真だろう。
もしくは弟妹の環か宣か。
親友の撫子ではないと思う…あの顔は。

誰だ…?

そう思った俺は「真か?」と、後ろから覗き込んで話しかけた。

全く俺の存在に気づいていなかったとばかりに

「京っ! 
もう〜びっくりするじゃない…」

と驚く泉。

「こんなところでメッセージ送るのに夢中になってるからだろ」

「ごめんごめん。ここじゃダメだよね」

「……で? 真か?」

「あぁ! うん、そうだよ」

「……そうか」

そうだよな。真だと思っていたけど、やっぱり真だよな。

「あ、京にもあとで連絡するつもりだったの。今からお昼休憩?」

え! 俺にも?
いつものことだけど、2番手だとわかっていても嬉しい。

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