朝倉家の双子、恋をします!〜めぐり来る季節をあなたと〜
「理想が高いのよね? 真は」

「……!」

「そりゃあ、泉がずっとそばにいたんだもん。
泉を基準にしているから、妥協出来ないのよ」

やばい……
こいつ、なんでこんなに俺のこと見抜いてるんだよ……。

そうだよ。
正直、泉を超える存在って、この世にいるんだろうかって思う。

幼い頃、泉と結婚できないと知って寝込んだ時から、俺って前に進めていないんじゃないだろうか。

「私ね、私が男だったら、泉を嫁にする!」

「はぁ⁉︎ な、何を……」

「…ってずっと思ってきたのよ、私。
 だから真の気持ちはわかるの」

「……そ、そうか……」

撫子って、ぶっ飛んでるな……
見た目と名前に反して、サバサバしている……というか、変わっている。悪い意味ではないけど、色々と心臓に悪い。
< 116 / 517 >

この作品をシェア

pagetop