朝倉家の双子、恋をします!〜めぐり来る季節をあなたと〜
だめだ。真は意外と頑固だからな。
こうなったら引かないだろう。

……二次会は辞退しよう。

「…わかった。終わったら連絡する。」

正直に言うと嬉しい。

ここに来ると、いつも探してしまう。
他の女性の痕跡を…

真に彼女がいないのはわかっている。
彼女が出来たら私達の関係は終わりだと告げているから。

でも、真が名古屋勤務になって4ヶ月。
環境が変われば出会いもあるだろう。
この部屋に、私以外の女が来たとしてもおかしくない。私達は今、月1回、会えるか会えないかなんだから。

「あ、昨日さ、泉が来たんだ」

「え? どうしたの? 突然?」

泉が名古屋に来るなんて珍しい。
平日は仕事で、土日はほとんど京の所へ行ってるはずなのに。

「元々両親がこっちへ来ることになってて、弟妹も付いてきたんだ」

「弟妹もって……宣くんも?」

「……いや、宣だけじゃなくて環も……」

それって家族全員じゃない!

……全く、どこまで仲良しなのよ、朝倉家は。

昨日は、真がお風呂から上がるなり、ベッドへ連れていかれちゃったから、そんな話をする余裕はなかった。
< 183 / 517 >

この作品をシェア

pagetop