朝倉家の双子、恋をします!〜めぐり来る季節をあなたと〜
「それは大丈夫だと思います。
これでも、国内最大手の自負はあるんです。
ポラリスがうちを手放すとは思えません。
桐野屋も同じですね。
格式高い桐野屋呉服店に代わる和装レンタルを探すのは至難の業だと言えます。
むしろバンクロより貴重なんですよ。
最高級呉服のレンタルは」

「そうですか……
では上手くいったとして、どうやって偽装関係を解除するおつもりですか。
偽りだった事が発覚すれば、結果的にポラリスグループと良好な関係を続けられるとは思えません」

「そうよね。
偽装関係の解除は難しいと思うよ」

「俺が心変わりしたことにすれば……」

「たっちゃん……それは設定に無理があるわ」

「そうかな? 俺、結構軽く見られているし、アリなんじゃないかと思う」

思わず私と真は顔を見合わせ、お互いため息を吐いた。

「ちょっと確認ね?
まず、モデルの姫さんがかなり乗り気って話だけど、どれくらい?」

「……これ」
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