朝倉家の双子、恋をします!〜めぐり来る季節をあなたと〜
「ナコちゃんの幼馴染なんですよね?
親友のお兄さんということは、年齢は俺と同じくらいですか?」

「え」

「……」

「ああ、すみません。お若く見えたので、もう少し上ですか?」

「……」

「ブッ! ちょ、ちょっとたっちゃん……
違う違う。真は私の同級生よ?
親友の双子の兄なの。」

「えぇっ!?
す、すみません!!
いや、すごく落ち着いて見えるし、俺なんかよりずっとしっかりしているから、てっきり同じか年上かと!
い、いや、そのっ、老けて見えるとかそう言うわけではなく……」

「……」

わぁ……
真、わかりやすく落ち込んでる。
達矢さんは童顔でかなり若見え。
真は……人見知りだけど、いつも落ち着いて、しっかりして見える。言うべき事はちゃんと言うからね。正直、老けて見えるのよ。本人はかなり気にしているんだよね…。

「いえ、いいんです……」

「……」
「……」

気まずいんだけど〜
この雰囲気をなんとかせねば。

「じゃあ、真くんって呼んでもいいかな?」

えぇっ?
まさかの達矢さんからの提案。

「……はい?」

「だって、ナコちゃんの同級生って事は、義理の妹の友達なんだろう?
それなら朝倉さんはよそよそしいじゃないか」

「……はぁ」

「あ、連絡先教えてよ。
名古屋はよく来るんだ、出張で。
佐々木店長ともメッセージのやり取りしてて。
だから真くんのも」
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