朝倉家の双子、恋をします!〜めぐり来る季節をあなたと〜
「京、お前熱いなぁ…
最近ますます斎(いつき)に似てきたな」

「伯父さん!」
「まこちゃん!」

突然、後ろから声をかけてきたのは、私の伯父、坂上誠(さかのうえまこと)だった。

「いつ来たの?」

「10分くらい前?
なんだか深刻そうだったし、気付いてないからいいかと思ったんだが、京の惚気が聞こえたから、思わずつっこんでしまった」

聞いてたのか……10分も前から。
私と京の昔の話は、親戚みんな知ってるからいいけど、やっぱりちょっと恥ずかしい。

「全員喪服ってことは、通夜の帰りか?」

「あ、うん。そうなの。
京は社長の代理で、私は常務の代理」

「仕事関係??
お2人とも若いから、同級生かと思ったよ」

「ナコは私の親友。
聖堂館の幼稚園から一緒よ。
偶然お通夜で会ったの。
達矢さん、ナコ、母方の伯父の坂上誠(さかのうえまこと)です」
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