朝倉家の双子、恋をします!〜めぐり来る季節をあなたと〜
俺は仕事用の手帳を広げ、白紙のページにイメージ図を描いてみた。

細長いバームクーヘンが2つ。
着物を着せるように包む。
1本じゃ存在感が薄いから、2本だな。

「わぁー……さすが京、上手だね〜! 」

どうやらイメージが伝わったようだ。

「……どうかな?」

「いい! これ、すっごく映えると思う。
ねえ、今この形のバームクーヘンってある?」

「会社に?
近い形ならあるかな。このイメージより太い、カットする前の模型があったと思う」

「よし!  じゃあ今から百均に行こう!
試してみよう!」

百均に何が?と思ったが、行けばわかるのだろう。

洋定食は既に食べ終わっていたので、泉に連れられて近くの商業施設に入っている百均を目指した。

「これこれ!」

そう言って渡されたのは、手芸コーナーにある布だった。色とりどりの布がある中で、いかにも和風の柄のものがある。
なるほど、これで試してみるということか。

俺達は出来るかぎりの和柄の布を買い込み、会社に戻ることにした。
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