朝倉家の双子、恋をします!〜めぐり来る季節をあなたと〜
いつからだろう…

夢に突き進む撫子も、運命を受け入れる撫子も、俺にとってかけがえのない存在になっていた。

撫子が頑張っているから、俺も共に頑張ろうと思えた。

気が強いのに健気で、一生懸命で……そんな撫子が愛おしくて、気付けば恋に落ちていたんだ。

撫子は今でも『とても仲の良い幼馴染』だと俺の事を表現するのだろう。

今はそれでいい。
現実には、俺にも撫子にもお互いしかいないのだから。

俺達にもそれなりに共に過ごしてきた歴史がある。
撫子の夢や情熱。そして社会人としての無力感……未だもがいている撫子が、ひとつの道を見出したなら、その時は…

いつかそう遠くない未来に、俺は撫子を自分のものにする。


◇◇
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