朝倉家の双子、恋をします!〜めぐり来る季節をあなたと〜
「…そっかー。そうだよね。
京くんのお家の家柄なら許嫁がいたっておかしくないよね。
HASEGAWAの御曹司だもんね。
……でも、結婚なんてまだまだ先でしょう? 
ねぇ、高校にいる間だけでも付き合えないかな?」

食い下がる里佳子。

「……そういうのはちょっと。
相手に悪いから……」

「えー! 京くん、真面目〜。
残念だなぁ〜。仕方がないか。
許嫁がいんるだもんね。
でも聞いてくれてありがとう!
あ、泉もありがとうね」

「う、うん……」

呆然としていた私には、自分を取り繕う余裕がなかった。

とにかくその場に居たくなくて、里佳子に別れを告げて、真を待つこともせず、足早に学校を後にした。




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