朝倉家の双子、恋をします!〜めぐり来る季節をあなたと〜
でも、それはあんまりじゃない?
撫子だけが嫌な思いをさせられて……。

謝罪されたからと言って、不快な思いをした事も、不自由な格好を強いられた事も、消えるわけじゃない。

「皇輝くん、謝罪したからと言って、彼女が受けた仕打ちは消えてなくなるわけじゃない」

「……わかっています。
桐野屋の副社長にも同じことを言われました。でも、謝らずにはいられません。
撫子さん、本当に申し訳ありませんでした」

皇輝さんが撫子に頭を下げる。

「頭を上げてください。
これは、皇輝さんが謝罪する事ですか? 」

「……違います。
もちろん姫依にも、必ず謝罪をさせますか…」

「皇輝」

「……叔父さん……」

そこへ現れたのは、ポラリスの社長と、着替え終わった姫、姫依さんだった。

「皆さん、この度は娘がご迷惑をおかけしました。なんとお詫びしたらいいか。
姫依、ちゃんと謝るんだ!」

「……申し訳ありませんでした」

「謝るところが違うんじゃないか?」
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