朝倉家の双子、恋をします!〜めぐり来る季節をあなたと〜
突然話しかけたのは真だった。
確かに私も思った。
漠然と私達全員に頭を下げたようにしか見えない。
どちらかというと、達矢さんの方に向いているし。
向かうべきは撫子だ。

「……撫子さん、ごめんなさい!
勝手に誤解して、私、とんでもない事をしたわ…。謝って許される事じゃないけど、本当にごめんなさい。
私、あなたが羨ましかった……。
いつも達矢さんと一緒に仕事が出来て、達矢さんに可愛がられて。
見ていてすごく自然に甘えていたから、だからてっきり……」

「私達は義理の兄妹だもの。
年の離れた実の兄より、達矢さんは身近な存在で、確かに甘えていたいたと思う。
でも、それだけよ。
正直、誤解を招くような行為もなかったと思うけど……」

「でも! ……してたわ」

「え?」

「バックハグ、してた!」

「はぁ?」

おっと…
真、落ち着いて!
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