朝倉家の双子、恋をします!〜めぐり来る季節をあなたと〜
「あのっ、お、お名前を伺っても……?」

「……朝倉です。
…………朝倉真です」

「……!!
シ、シ、シン、なんですね!!」

こいつ……まさかの……

「あのっ、俺の推しはシンなんです!! 」

やっぱり……。
双子国民だったか。
しかし推しだと言われてどうすりゃいいんだ?
そう言えば、妹はよく双子国民の相手をしてたよな。
……撫子とか、京とか……。
俺に妹のように双子国民の相手をしろと?
……無理だ。
俺のキャラじゃない。

「あ、あ、あのっ!!」

「……」

「しゃ、しゃ、しゃ……」

シャシャシャ?

「写真を撮ってください!
…………俺と一緒に!」

顔中汗だらけで、真っ赤になりながらその言葉を言うか……。

「……いいですけど」

全く良くないのだが、断る方が面倒くさい。

「撮りましょうか?」

絶妙のタイミングで通りかかった亜希さんが声をかけてくれた。
さっさと済ませたい俺は、有難く撮影をお願いすることにした。

「あのっ!
朝倉さんって、」

「真で結構ですよ。」

「えぇっ! そ、そんな名前でなんてっ!!」

乙女か……
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