朝倉家の双子、恋をします!〜めぐり来る季節をあなたと〜
現実世界では中学に入って、少女から大人の女性へと階段を上がる時期。泉はますます美しく成長していった。

チキンでオタクな俺は、この泉への恋心を健全な形に発展させることに、思い至りもしなかった。
俺の泉への想いは、如何に生き生きと泉の美しさ、泉の成長をフィギュアに具現化させられるか、ということに特化していたのだった……。



「……なぁ、お前、なんか間違えてないか?」

ある時、親友が言った。

「何が?」

「お前の……この技術はすごいと思う。マジで職人技だ。このまま売れる。高値でな。
……まあ絶対に売らせないけど。
だが、頑張るところ間違えてないか?」

中学3年。
この頃になると、さすがに泉はいつも俺達と一緒にいるわけではなく、女子の友達といる時間の方が多かった。
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