朝倉家の双子、恋をします!〜めぐり来る季節をあなたと〜
学校が終わってからもそう。女同士でショッピングや行列が出来るスイーツ店に並んだり、そんな事を楽しんでいたようだ。

そうすると、必然的に俺は真と過ごす時間が増える。と言うか、ほぼ毎日2人で過ごす。休日でさえも。

昔から、白い顔に茶色の髪の俺は、よく王子様と冷やかされたが『双子戦士』が始まると、ユリウス・ケイの影響で、さらにバルキアの王子と冷やかされることが増えた。

なのに実情、中身は王子でもなんでもなく、ただのオタク。学校から帰ればはなれに引きこもり、ひたすらフィギュア製作の日々だ。

そしてこの親友、朝倉真もまた、朝倉コーヒーの副社長の息子で、長身、インテリ系イケメンでありながら、どこか屈折した奴だった。

俺や弟妹にはまともに話せるくせに、極度の人見知りなのか、他のやつには一言返すのがやっとだった。かなりの陰キャラなのだ。

まあ、だから俺とも合って……。
つまり、残念王子同士が仕方なく一緒に過ごしているってわけだ。
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