朝倉家の双子、恋をします!〜めぐり来る季節をあなたと〜
幼馴染の京は、いつも私達双子の誕生日にフィギュアをくれる。それは手作りとは思えないくらいの精巧さで、高額で購入したと言っても、納得してしまうレベルのもの。
「……知ってるわよ。見せてもらったし。
それに、私が何年貴方達を見てきたと思ってるの? 京ってば、幼稚園の時から変わってないじゃない。小麦粘土のスイーツ、泉と真にしかあげなかったの覚えてるよ」
「フフフ、うん。懐かしいね」
今も昔も、手作りの物をくれるのは私だけ。
いや、違うか。真ももらってたね。
でも、双子にしかくれないから、それが私にとっては優越感を感じるところだった。
私は京の特別なんだって思える。
学園の最寄駅から3駅のターミナル駅に着くと、私達は朝倉コーヒーに向かった。
朝倉コーヒーは、父の兄が代表を務める、全国展開しているコーヒーショップだ。父は副社長をしている。
伯父には一人娘の花ちゃんしかいないので、いずれは真か弟の宣(せん)が跡を継ぐだろう。
ここの朝倉コーヒーは、他店舗よりかなり広い造りで、1人がけソファやカップルシートも用意されており、寛げるお店だ。
それにしても混んでいる。
席を見つけようと、周りを見渡していると「泉!」と言う、聞き慣れた声がした。
「真…」
「泉、新作飲みにきたのか?」
「うん。 ナコと。 練習終わったからね」
そこへ撫子が戻って来た。
「……知ってるわよ。見せてもらったし。
それに、私が何年貴方達を見てきたと思ってるの? 京ってば、幼稚園の時から変わってないじゃない。小麦粘土のスイーツ、泉と真にしかあげなかったの覚えてるよ」
「フフフ、うん。懐かしいね」
今も昔も、手作りの物をくれるのは私だけ。
いや、違うか。真ももらってたね。
でも、双子にしかくれないから、それが私にとっては優越感を感じるところだった。
私は京の特別なんだって思える。
学園の最寄駅から3駅のターミナル駅に着くと、私達は朝倉コーヒーに向かった。
朝倉コーヒーは、父の兄が代表を務める、全国展開しているコーヒーショップだ。父は副社長をしている。
伯父には一人娘の花ちゃんしかいないので、いずれは真か弟の宣(せん)が跡を継ぐだろう。
ここの朝倉コーヒーは、他店舗よりかなり広い造りで、1人がけソファやカップルシートも用意されており、寛げるお店だ。
それにしても混んでいる。
席を見つけようと、周りを見渡していると「泉!」と言う、聞き慣れた声がした。
「真…」
「泉、新作飲みにきたのか?」
「うん。 ナコと。 練習終わったからね」
そこへ撫子が戻って来た。